食 NEW 気になる人の「気にする食卓」第84回 茂森あゆみ NHK「おかあさんといっしょ」の17代目うたのおねえさんとして、「だんご3兄弟」の大ヒットでも知られる茂森あゆみさん。子どもの頃は好き嫌いが多く、量も食べることができずに小柄であったが、仕事で休むことができない環境となったことで食事の大切さを実感したという。その教訓から、子育てでは栄養バランスを常に考えている。
生物 「細胞と遺伝子」 第25回 Y染色体はやがて消滅する! 染色体は、DNAがヒストンというタンパク質に巻き付いて形成される棒状の複合体で、細胞の核の中に対になって格納されている。ちなみに人間の染色体は23対あり、その中の1対がXとYの性染色体だ。そのうち男性の染色体とされるY染色体が実は退化していて、やがて消滅する運命にあるのだという。ただ、Y染色体がすでに消滅しているアマミトゲネズミでは性染色体以外から、性決定をつかさどる領域が発見されている。男性が消えてしまう恐れはないのだろうか。
医学 突然襲ってくる致死的「血管病」 深刻な血管病「くも膜下出血」 原因の約80%が脳動脈瘤破裂 脳卒中の中で最も深刻な血管病といわれる「くも膜下出血」。脳内で突然、大量の出血が起こって重要な臓器に多大なダメージを与える。そのため30~40%は死亡、助かったとしても30%は重い後遺症が残ってしまう。原因の約80%が脳の動脈にできた脳動脈瘤の破裂による、くも膜下腔への出血だ。日本人の2~6%は「未破裂脳動脈瘤」を持っているとされ、女性に多いのが特徴。外科手術が唯一の治療法だが、薬物療法の研究も進んでおり、治療の幅が広がりつつある。
医学 突然襲ってくる致死的「血管病」 生命にかかわる大動脈解離は救急医療の連携がカギとなる 大動脈解離は死に至ることの多い深刻な病気だ。血管の内膜に亀裂が入ると、そこから流れ込んだ血液によって中膜が剝がれるように裂けて膨らみ、大動脈内に2つの血流ができてしまうことから「解離」と呼ばれている。動脈硬化や高血圧などが関与すると考えられているが、はっきりとは分かっていない。前触れなく発症し、さまざまな臓器に障害をもたらす合併症を引き起こすが、通報・救急搬送・病院・心臓血管外科の連携プレーがスムーズにいけば助かるケースが増えている。
社会 特集 「人間拡張」技術 楽に・うまく・楽しく——社会実装の現場を見る 「人間拡張」というと、ロボットスーツのような装置を着けて空を飛んだり、通常では不可能な力を出して重い荷物を持ったりと、人間の能力を超える機能を発揮させるSF的な装置をイメージしてしまうが、例えば工事現場では建設機械の遠隔操作で作業員の負担が軽減するなど、実はすでに、私たちの仕事や暮らしを支えている。また、リハビリの現場では、人工筋による運動アシスト器具によって、本来の能力そのものを引き出せるようになってきたという。
社会 特集 「人間拡張」技術 VRで五感に影響を与えて能力を発揮しやすい環境に 視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚のいわゆる五感は、それぞれに独立しているのではなく、相互に影響し合いながら一つの感覚をつくりだしていることが分かってきた。こうして得られた「クロスモーダル知覚」を、バーチャル・リアリティ(VR)技術を使って解明、応用しようという研究が進んでいる。いろいろな感覚をクロスさせることで、能力が発揮しやすい環境をつくりだすことが可能になるという。さらに、心理的にもいい影響がもたらされることも分かってきた。
社会 特集 「人間拡張」技術 脳波を読み取ってAIが解読 「考えただけ」で機械が動く! 考えただけで機械を動かせる——こんなSFのような技術が現実味を帯びてきた。ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)は脳が機械と直接信号をやりとりすることで、機械が人間の神経機能を代行し補完する技術だ。特に筋萎縮性側索硬化症(ALS)や、脊髄損傷患者の社会参加に有効とされ、BMIと人工知能(AI)、工学技術の融合により将来的には、電動車いす、アシストスーツ、スマートデバイス、家電など、あらゆる機器を「考えただけで」操作できるようになるかもしれない。
社会 特集 「人間拡張」技術 〈巻頭インタビュー〉コンピュータを介して人に寄り添い人を高める技術 「人間拡張」という新しい技術が注目されている。この技術は、単に先端技術の機械で行動や生活を補助するのではなく、人が自ら機器・装置を操作しているという実感と、その行為が周囲に影響を与えているという感覚が必要となる。要諦は、人間同士または人間と社会がコンピュータを介して相互作用することであり、このポリシーに基づいて機械を操作する人間の能力が高くなれば、いずれ健康や介護といった分野でも、これまでとは異なる取り組みが可能になるという。
食 暮らしの科学 第61回 おいしく無駄なく! 干し野菜を食べよう! 野菜を干して、保存しながらおいしく食べる生活の知恵がある。なんと、これは世界各地で昔から行われてきた加工法なのだという。なぜ、干すと野菜の保存性が増し、独特の風味が生まれるのか? 今回は、そんな疑問の解明を試みた。
生物 野本教授の腸内細菌と健康のお話37 腸内フローラによる免疫修飾 David P. Strachanは、1958年の3月に誕生した1万7000人を超える英国人を対象とする疫学調査を実施し、被験者の11歳および23歳の時点のそれぞれから1年間遡った期間における花粉症の有病率は、家族内の同胞の数、特に兄や姉の数と有意な負の相関関係を示すことを見出した。