細胞と遺伝子 第32回 がん細胞のミトコンドリアが免疫療法の鍵となるか

免疫細胞のT細胞はがん細胞を攻撃する性質を持つ。一方、がん細胞にはT細胞の攻撃をかわす免疫チェックポイントと呼ばれる仕組みが備わっている。免疫チェックポイント阻害薬は、その仕組みにブレーキをかけることでT細胞を活性化させ、がん細胞を死滅させる。ただ、効く患者と効かない患者の差が大きく、その理由は長らく不明だったが、がん細胞が自らのミトコンドリアを免疫細胞に送り込んで入れ替え、T細胞の働きを制限することが明らかになった。