細胞と遺伝子 第35回 インフルエンザウイルスは細胞間情報伝達で感染が促進する

せきやくしゃみで、ほんの一部の細胞がインフルエンザウイルスに感染するが、その小さな始まりはやがて周囲へと広がっていく。こうした少数の感染部位から短期間で広がるウイルス感染のメカニズムが解明された。細胞に侵入したウイルスは、細胞間で情報のやり取りを行う「細胞同士の会話」を利用して隣接細胞のカルシウム濃度を上昇させ、感染しやすい状態に変える。このメカニズムを阻害することで感染の連鎖を遮断する、新たな治療戦略につながる可能性がある。