細胞と遺伝子 第40回 「皮膚の老化」と「幹細胞の不均一性」の関係

皮膚の老化とは、細胞が一様に弱ることではないかもしれない。表皮には分裂の速い幹細胞と遅い幹細胞が異なる区画に棲み分け、役割を分担している。この「不均一性」こそが、皮膚の再生力と強さを支えているが、加齢に伴いそのバランスが崩れ、特定の集団が失われることで、傷が治りにくくなり表皮は薄くなって弾力を失っていく。老化は細胞の衰えではなく、多様な集団の構成比が変わることで起きる——そのような新たな視点が、老化研究に問いを投げかける。