特集 気候変動と日本の食 変化する近海生物の生態——沿岸漁業はどう適応するか
海水温が上昇している。特に日本近海の上昇率はこの100年間で+1.28℃と、世界平均の+0.61℃の約2倍。この間、さまざまな海洋生物の生息域は変化し、従来の生態系のバランスは崩れつつある。気候変動が一因とされるが、現段階でははっきりと分かっていない。ただ、「環境DNA」の微量分析により、生物を捕獲せずに今の生態系を正確に把握できるようになった。日本近海にどんな生物が生息しているかを知ることで、より効率の良い沿岸漁業が可能になる。