自然 暮らしの科学 第48回 植物の香りで知る生態系の不思議 キンモクセイは独特の甘い香りで秋の訪れを知らせてくれる。だが、同じように秋に咲くコスモスやリンドウは香りがしない。なぜ、香りを放つ植物とそうではない植物があるのか? こんな疑問を出発点に、今回は、植物の香りについて探求してみた。
自然 特集 「脱炭素」の現実 環境に負荷をかけない「代替プラスチック」の開発 石油製品のプラスチックは、その製造・焼却過程でCO2が発生する。さらに自然環境で分解されにくいため、さまざまな環境問題の原因にもなっている。海洋生物や生態系はもとより、食物連鎖を通じてヒトへの影響も懸念される。しかし、今や日常生活に欠かせない存在のプラスチックを根絶させることは不可能だ。使用量の削減は当然のこととして、環境への負荷を最小限に抑える代替プラスチックの開発が急がれる。
自然 特集 「脱炭素」の現実〈巻頭インタビュー〉「排出削減46%」実現へ 待ったなしの「構造変革」 CO2など温室効果ガス排出削減への取り組みが世界的に加速している。日本も2030年度の温室効果ガス排出削減目標を、2013年度比で46%減とすることが決まった。しかし、この壮大な目標を実現するには、多くの課題をクリアしなければならず、これまでの常識にとらわれた社会経済の構造のままでは極めて困難というほかない。技術的な革新はもとより、社会の仕組みのドラスティックな変革が求められている。
自然 暮らしの科学 第41回 カビやヒトとも近い? キノコの不思議 秋の味覚と思われているが、実は一年中出回っているキノコ。天ぷらにしたり炊き込みごはんにしたり、そのまま焼いて食べても美味しい……。どこで、どんなふうに育つのだろうか? 食べ方は思い浮かぶが、その栽培過程などに目を向けると、残念ながら知らないことばかり。今回はキノコを取り上げ、専門家に分かりやすい解説を聞いた。
自然 特集 ゲノム編集入門 遺伝子を切断してつくる「毒の少ない」ジャガイモ ジャガイモは、芽と、緑色になった皮にソラニン、チャコニンという毒を持つ。そのため、収穫後の遮光、低温、発芽の抑制といった厳密な管理が、生産者や流通業者などにとって大きな負担となってきた。ところが近年、毒をつくり出す酵素遺伝子が発見され、ゲノム編集を使ってその遺伝子を破壊することで、毒の抑制に成功。当面の目標は、ゲノム編集による安全なジャガイモを食卓に届けることなのだという。
自然 特集 地球温暖化の深淵 「地球シミュレータ」で知る未来の地球の姿 猛暑、巨大台風といった異常気象から、スーパーに並ぶ魚の値段の変化まで、地球温暖化は日常生活にも大きな影響を及ぼす切実なものになりつつある。しかし、そうした人間の主観、実感とは距離を置きつつ、膨大なデータと計算によって、投げたボールの放物線を計算するように「地球の未来」を計算している専門家の目には、やや違った地球の姿が見えているようだ。
自然 特集 地球温暖化の深淵 日本から「高山植物」は消え「タケ」が勢力拡大!? 気候変動によって気温が上昇すれば、植物に適している環境は北に移動していく。そこで最も影響を受けるのが、低温環境の高山に生息する高山植物だ。このまま気温の上昇が続けば、やがて行き場を失い、日本から消えてしまうかもしれない。また、世界遺産・白神山地でもブナ林が20%ぐらいに減少するという予測もある。一方、温暖な気候を好むタケが、その勢力を北に伸ばしているという。
自然 特集 地球温暖化の深淵 〈巻頭インタビュー〉予測不能な劇的変化も —— 今の地球に起きていること かつて経験したことのない台風や豪雨、熱波といった気象災害が頻発するようになり、これまで切迫感に乏しかった気候変動が、いよいよ現実的な脅威になってきた。さまざまなデータが地球温暖化を指し示している。どのようにして気温は上昇していくのか、また、地球は今、どのような状態なのか——。私たちはどのような覚悟を持ってこの事象と向き合うべきなのか——。