適度な運動とバランスの良い食事が
体と心の健康につながると思います
中学生で芸能界デビューした女優の奥菜恵さんは、幼少期、野菜が大嫌いで母に迷惑を掛けたと振り返る。しかし、年齢とともに野菜嫌いから野菜中心の食生活へと変化していき、子育てではバランスの良い食卓を心掛けている。適度な運動と睡眠時間を大切にしながら、仕事と家庭を両立させている、その秘訣を伺った。
小学生まで野菜が大嫌いだったという奥菜さんに、何とか野菜を食べさせようと母親は苦労したという。
小さい頃、私は野菜が大嫌いで口に入れることも拒んでいたので、母は相当苦労したと思います。魚や肉は食べるのに、野菜はトマトやキュウリなど特定のものだけでなく、温野菜も生野菜も一切ダメだったのです。そのため母は、なんとか野菜を摂取させようとニンジンをすりおろして、ケーキのような甘い蒸しパンを作ったりしてくれていました。
また小学校の給食では、野菜が食べられないため最後まで教室に残っていたのを覚えています。それが中学校へ進学すると、野菜も自然と食べられるようになり、今では欠かさず食べています。今振り返ると、幼少期になぜ野菜が食べられなかったのか不思議で仕方ありません。
中学生時代に芸能界デビューし、TVドラマや映画で人気を呼んだ高校生時代に生活は一変する。
中学生でデビューしたときは、学業を優先していたので、授業後や週末に撮影現場へ行っていました。でも、私立の高校へ進学すると、学校より仕事のほうが優先になっていき、食事は撮影の合間の休憩時間にお弁当を急いで食べたりしていました。そして疲れて帰宅すると、育ち盛りで食欲旺盛な時期だったのでおなかが空いてしまい、母に夜食を作ってもらって学校の勉強をしていました。
撮影中は、勉強に加えてTVや映画のセリフも覚えなければいけないので、寝る時間はほとんどありませんでした。食べすぎと寝不足という悪循環で、体重も増えてしまい、事務所の人にはよく、痩せなさいと言われていました。でも、大きな病気もせず元気に過ごせていたのは、若かったので気力で乗り越えることができたからでしょうね。
生活スタイルが大きく変化したのは、子育てをするようになってからだという。
料理はあまり得意なほうではなかったのですが、子育てをするようになり、子どもの体に良い物を食べさせたいという思いが強くなりました。それで料理本を読んだり、母から料理を教えてもらったりして、腕前はかなり上達したと思っています。私は、母が作る炊き込みご飯やヒジキの煮物がすごく好きなので、それを伝授してもらい子どもたちに食べさせています。また、広島出身なのでご当地料理である「ホルモン天ぷら」も母直伝のタレでおいしく食べています。
野菜を多めにしたバランスの良い食事
アレルギー体質で肌が弱い奥菜さんは、数年前に医師から尋常性白斑と診断される。
子どもの頃はあまり気にならなかったのですが、大人になってからアレルギー体質がひどくなってしまいました。化粧品が肌に合わなくて肌荒れしたり、果物が大好きなのに食べるとアレルギー反応が出てかゆくなったりしてしまうのです。そして数年前に、医師から肌の色が白く抜けてしまう尋常性白斑と診断されました。私は極度のアレルギー体質なので、その延長線上で発症したのではないかと言われました。
日常生活ではバランスの良い食生活を心掛けていて、野菜類を多めに摂取するようにしています。それとともに、体が欲する物を食べることで、体だけでなく心の健康にもつながると思っています。3食のうちで最も大切にしているのは、家族全員がそろって食卓を囲む夕食ですね。
体力を維持しストレスをためないように、適度な運動と睡眠を心掛けている。
最近は舞台の仕事が多いので、しっかり動ける体を維持するため、普段からピラティスや筋トレなど適度な運動を心掛けています。また、犬の散歩をしながらのウォーキングを日課にしています。また、大切にしているのが睡眠時間です。しっかり寝ると、翌日にストレスや疲れが残ることもありません。
最後に奥菜さんから読者に向けて、健康面でのアドバイスを伺った。
体の調子や時間と量を考えて食事をすることが、体に負担を掛けず健康にも良いと思います。また、病気に負けない体づくりを目指して、免疫を整える食事や運動を心掛けてください。