〈シリーズ〉がんから身をまもる
第3回 転換期を迎えた「薬物療法」 強力な薬剤を正確に届けて「がん細胞」を確実に攻撃!
化学療法の主体として使用されてきた抗がん剤は、がん細胞への攻撃力は強いが、正常細胞にもダメージを与えて副作用を引き起こすことが大きな課題だった。そこで、がん細胞をピンポイントで狙い、他の細胞への影響を最小限にとどめる分子標的療法が開発された。しかしがん種が限られたり、がんの変異に追いつかないという弱点は残った。現在は、強力な抗がん剤をがん細胞に直接届け、死滅させるという手法が確立されつつある。薬物療法は変革の時期を迎えた。