食事バランスを考えることが
体調管理で重要なポイントになる
NHK「おかあさんといっしょ」の17代目うたのおねえさんとして、「だんご3兄弟」の大ヒットでも知られる茂森あゆみさん。子どもの頃は好き嫌いが多く、量も食べることができずに小柄であったが、仕事で休むことができない環境となったことで食事の大切さを実感したという。その教訓から、子育てでは栄養バランスを常に考えている。
子どもの頃は好き嫌いが多かったという茂森さんに、まずは食にまつわる思い出を語ってもらった。
子どもの頃は、食べ物の好き嫌いが多かったのですが、母は嫌いなものを無理やり食べさせることはせず、好きな物だけを食べてでも体が大きくなってくれればと願っていたようです。というのも私は、小学校入学時の体重が14㎏しかなく、背の順も一番前でした。食も細くて食べるのも遅かったので、友達が給食を食べ終わって校庭などへ遊びに行っているのに、私はいつまでも教室に残って食べていました。それである日、給食にシチューが出たのですが、食べ切れずにランドセルへ入れてしまったことがあるのです。当然ランドセルの中はシチューでベタベタになってしまい、帰宅してそれを知った母からは、食べられないのであればきちんと言いなさいと叱られました。それで母が連絡帳に、給食の量を減らしてもらえるように書いてくれて、無理に食べる必要はなくなりました。このエピソードは、実家で今も伝説として語られています(笑)。
成長とともに食事の量も人並みになり、おなかがすいていれば何でもおいしく食べられることを実感する。
小学生時代からの夢であったオペラ歌手を目指して、高校から実家を離れて武蔵野高等学校(現・武蔵野音楽大学附属高等学校)へ進学しました。当時は全寮制で、基本1日3食とも学校の食堂で食べていたのですが、朝と夜はメニューが決まっていて、昼のみ自分でメニューの選択が可能でした。その頃には好き嫌いもほとんどなく、食べる量も普通になっており、成長期だったためか、おなかがすくと何でもおいしく食べられるということを実感しました。武蔵野音楽大学進学後は寮を出て、姉と一緒に暮らし始め、その頃から自炊をするようになりました。
大学3年生のときにNHK「おかあさんといっしょ」のオーディションに合格し、17代目うたのおねえさんとして6年間活躍する。
私がNHKのオーディションに合格したタイミングで、姉が海外留学することになり一人暮らしを始めたのですが、食事の大切さを痛感させられました。うたのおねえさんは代役がいないため、風邪をひくこともできないので体調管理が重要でした。忙しすぎて食事をおろそかにすると体調を崩すことが多かったので、栄養バランスを考えた食事を常に心掛けていました。そのおかげで1993年4月〜1999年3月までの6年間、一度も番組を休むことはありませんでした。
将来を考えて体を積極的に動かしたい
現在は3人の子育てをしていて、男の子の食べる量に驚いたという。
子どもは男の子2人と女の子1人なのですが、私は3姉妹の一番下と男の子がいない環境で育ち、食も細かったので、育ち盛りの男の子の食べる量に驚いています。運動部所属ということもあるのでしょうが、毎週お米を5㎏購入して毎朝5合炊いて、おかずは肉料理が中心です。私が魚料理を食べたいと食卓に並べても、子どもは魚を前菜だと思っているくらいですから。そのため野菜を多めに摂取できるように、バランスを考えたメニューにしています。また私は、毎朝フルーツと野菜で作った特製スムージーを飲み、1日1回は根菜を食べています。
最後に、茂森さんに運動面で取り組んでいることや今後の目標を伺った。
うたのおねえさんのときは、定期的にジムへ通っていたのですが、現在は花や景色を楽しみながら散歩をするくらいになっています。でも息子から、将来も元気に歩くために、今は汗をかく激しい運動として、走ったり泳いだりしたほうがいいと言われています。確かにこれまでは病気知らずでしたが、50代になってから体調に変化があり、めまいがすることもあるので、積極的に体を動かしていきたいと思います。