医学 特集 「新型コロナ」ここが知りたい! 重症化リスクの少ない健常児 「接種」には適切な判断を! 15歳未満の健常児はほぼ重症化しないと考えられている新型コロナウイルス感染症は、現段階では子どもにとってさほど脅威ではない。ただ、さまざまな基礎疾患を持っている子どもは重症化のリスクがあり、感染から守る必要がある。ワクチン接種は有効だが、オミクロン株への効果は明らかではない。副反応を心配する声は強く、十分に考慮しなければならない。それぞれの実情に合わせた適切な判断が必要だ。
医学 特集 「新型コロナ」ここが知りたい! オミクロン株に隠れた「後遺症」の苦痛 パンデミックの主体が、高齢者や基礎疾患のある人を除き重症化することが少ないとされるオミクロン株にほぼ置き換わり、社会活動との両立が模索されている。しかし忘れてはならないのが後遺症だ。倦怠感や気分の落ち込み、思考力の低下など症状はさまざまで、苦痛を訴える患者は増加の一途をたどっている。長期化すれば生活に大きな影響を及ぼす恐れもあり、適切な治療を早めに開始したい。
医学 「細胞と遺伝子」 第10回 中和抗体とともに産生される感染増強抗体 ワクチンや感染で中和抗体は作られるが、同時に、ウイルスと細胞の結合を促進させ、中和抗体の働きを弱めて感染を増強させる抗体も作られていることが、新型コロナウイルスの研究で明らかになった。ワクチンはかえって重症化させるのではと不安になるが、一定数以上の中和抗体があれば感染増強抗体は作用しないので、心配無用という。中和抗体と感染増強抗体がどう作用し合うのか——今後の研究が注目されている。
医学 特集 ワクチンの軌跡 COVID-19ワクチン実用化で加速するmRNA医薬の開発 感染症の切り札とされるワクチンは、開発から供給まで15年以上はかかるといわれてきたが、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)ワクチンは1年ほどで実用化に至った。これは全く新しいタイプのワクチンによるもので、mRNA医薬の成果だ。さらにmRNA医薬の治療領域は感染症だけにはとどまらず、がんワクチンや抗体医薬をはじめ、多岐にわたる。mRNAワクチンの登場で、mRNA医薬の研究開発が加速する。
医学 特集 肌と髪の正しいケア これだけは押さえておきたい「マスク生活」の肌荒れ予防 マスク着用が欠かせない生活様式となってしまい、肌荒れを訴える人が増えている。マスク下では何が起きているのだろうか。まず、蒸れて皮脂の分泌や汗が増え、ニキビや吹き出物ができやすくなる。擦れて肌をチクチク刺激して痒くなったりかぶれたりする。そうならないためには、しっかり保湿することが大切だ。きちんと洗顔することも忘れてはならない。これだけは覚えておきたい「マスク生活」のスキンケア。
医学 特集 肌と髪の正しいケア 抜け毛や薄毛の心配は「専門医」にまず相談! 洗髪をしたら、ごっそり毛が抜けた。なんとなく髪の毛が薄くなってきた —— 。年齢や性別を問わず、抜け毛や薄毛に悩む人は多い。頭頂部から薄くなる男性型脱毛症にホルモンが関与することが判明している一方、若い女性に増えている女性型脱毛症は解明に至っていない。最近は、治療の選択肢の幅も広がっている。病気による脱毛も少なからずあるため、気になる人は早めに皮膚科専門医を受診することが賢明だ。
社会 特集 科学は伝わるか 感染の推移を可視化する「時空間3Dマップ」の可能性 「新型コロナ時空間3Dマップ」は、AIやビッグデータなどデジタル技術を駆使して開発されている新しいスタイルの疫学だ。感染状況の地域的なつながりが時間経過とともに地図上に表示されているので理解しやすく、例えば新型コロナウイルス感染第2波が大都市から地方に飛び火した傾向が見て取れる。近い将来、天気予報の雨雲レーダーのように、「感染の密度予測」といったアプリの可能性も期待される。
医学 特集 ウィズコロナのストレス対処 自律神経に影響する匂い 「好み」の匂いでリラックス 得体の知れないものに接すると誰もが恐れ、おびえる。生活や健康に悪影響を及ぼすとなると、さらなる不安を抱くようになる―私たちは今、このようなストレス連鎖にさらされているのではないか。負の連鎖に陥らないためには、適切なストレス・コーピング(ストレス対処法)が有用な手段で、なかでも心地よい匂いは脳に作用し、自律神経系を整える。匂いを上手に活用するのは、手軽なストレス・コーピングだという。
医学 特集 ウィズコロナのストレス対処 新生活様式で実践したい自律神経を整える「10カ条」 新型コロナウイルス感染症のストレスは、思いの外、深刻なようだ。生活環境の変化や漠然とした不安、緊張などによる自律神経の乱れから、身体の不調を訴える人が増えている。ストレスを溜めないようにして自律神経を整えたいところだが、今の環境ではなかなかできないこともある。しかし、このような状況が永遠に続くとも思えない。「夢」と「希望」は最良の「薬」という。明日を信じて、今できることを実践したい。
医学 「細胞と遺伝子」 第5回 新型コロナウイルスと治療法 2020年8月31日、鹿児島大学の金蔵拓郎教授が新型コロナウイルス感染症の治療法の一つとして、血液中の炎症細胞を除去する医療機器を使って、重症化を予防できるという研究論文について発表した。そのきっかけは6月に発表されたスペインの論文。潰瘍性大腸炎の患者が新型コロナウイルス感染症に罹患したとき、この治療によって双方が改善されたという。これから期待される新たな治療法とは。