自分の体の声に耳を傾けて
食事のメニューを考えるようにしてみるといい
料理は作るものではなく、食べる専門だったという和田明日香さんは、料理愛好家の平野レミさんの次男と結婚後、料理本を先生にして修業を積むことで料理の腕前を上げていく。そして、自分の料理に自信をつけるためにと取得した食育インストラクターの資格は、子育てとレシピを考える際に役立っているという。
和田明日香さんにまずは、幼少期の食生活にまつわる思い出を伺った。
小さい頃から好き嫌いなく、食卓に並んだものは何でも食べていました。母は、だし巻き卵を作るのがとても上手で、関西出身のためか、甘くなく、だしが効いてふわふわしているところが好きでした。母が忙しいときは、自営業だった父が、お昼くらいから何時間も下ごしらえをしてカレーを作ってくれたりしていました。両親とも料理が上手だったこともあり、私は食べる専門で、料理を作ることにはまったく興味がありませんでした。
大学卒業後、23歳の若さで料理愛好家・平野レミさんの次男と結婚。それを機に料理を始めたが……。
主人と付き合っているとき、料理をしない私は、彼のお母さんの平野レミさんがどのような方か詳しく知らなかったので、結婚して大変なところへ嫁に来てしまったと思いました。料理の専門家に超初歩的なことを聞くのは失礼かと思い、まずはレミさんの料理本を参考に自己流で料理を始めるようになりました。レシピに書いてある食材をメモしてスーパーへ買い物に行くのですが、かつおだし400㏄と書いてあれば、かつおだしというものが売っているのだと思って探し回ったりという感じでした。さらに慣れていないものだから、いざ料理ができあがってもレシピ本の写真と全然違うものになってしまったりと、失敗の連続でした。
妊娠して、おなかの赤ちゃんの健康のため、食に対する向き合い方が変わったという。
失敗しながらも、毎日続けることで徐々にコツも分かってきて上達していきました。当初、献立は自分が食べたいもの中心でしたが、妊婦健診のとき、おなかの赤ちゃんの健康には、私が食べているものが影響することもあるという話を聞き、栄養面も考えるようになりました。
〈左〉台湾のビーフンに、中東の豆の煮込み、タイのラープガイ、中国の空芯菜炒めと、多国籍な料理を一度に作って楽しめるのが、おうちごはんの良いところ。〈右〉夏から秋への変わり目。暑さで疲れた体を癒やすため汁物とトマトのおひたしはひんやりと。サンマで秋の気配も取り入れている。(写真提供:和田明日香)
おいしいワインを買った日。マッシュルーム、イチジク、クレソンの香りを利かせたサラダと、フルーツのカプレーゼ、生ハムとルッコラ、トマトマリネのプレート。(写真提供:和田明日香)
子どもの頃、料理は作るものではなく、食べるものだった和田さんは、結婚を機に料理をするようになり、その楽しさに目覚めたという。(写真提供:和田明日香)
体を動かすことが気持ちいいと感じる
義母のレミさんと一緒に料理関係の仕事が来るようになり、自分に自信をつけるために食育インストラクターの資格を取得する。
結婚後、レミさんの息子の嫁ということで、お義母さんの仕事に一緒に呼ばれ、対談や料理のアシスタントをするようになりました。すると、私にもレシピを提供してほしいという依頼が来るようになりました。料理が楽しいと思えるようにはなっていましたが、当時は自分の料理にまだ自信がなかったので、子育てをしながら勉強できる通信教育で食育インストラクターの資格を取得しました。これにより、栄養バランスの取り方、食材に対する考え方などの知識がアップし、仕事だけでなく、結果的に子どもの食育の面でもいろいろと役立っています。
運動は苦手だった和田さんだが、ピラティスと出合ったことでスタジオに約8年通い続けている。
30歳になり、今後のことを考えて体を動かしたほうがいいなと思っているとき、近所にピラティススタジオがオープンして体験会に参加したんです。先生との相性も良くて毎週通うようになり、3年目くらいから体の隅々に意識が向いて、体を動かすことが気持ちいいと感じるようになりました。子どもの頃から運動は苦手でしたが、今では週に1回のピラティスが楽しみになっています。
最後に和田さんから、読者に向けて食と健康に関するアドバイスを伺った。
私は年齢とともに感覚が研ぎ澄まされてきたのか、今の自分には何が足りていないのかが分かるようになったので、体が欲している食事を摂るように心掛けています。現代は、さまざまな情報が簡単に入ってくるようになりましたが、皆さんもその情報に左右されず自分の体の声に耳を傾けて、食事のメニューを考えるようにしてみるといいかもしれません。






