栄養バランスを考えた食生活と
体調を維持するための努力が大切
高校生のときに第1回ホリプロタレントスカウトキャラバンで優勝し、歌手デビューを果たした榊󠄀原郁恵さん。子どもの頃、母に教えてもらった栄養三色運動でバランスの良い食生活を送っていたことで、芸能界の忙しい仕事も元気にこなしてきた。その体験から、子どもの弁当作りや家庭料理、自分の食生活でも栄養バランスを常に大切にしている。
榊󠄀原さんにまずは、幼少期の食生活で思い出に残っていることを伺った。
私が子どもの頃は、まだ「食育」という言葉もありませんでしたが、自宅の冷蔵庫に栄養三色運動の分類表が貼ってあったのを覚えています。食関連の仕事をしていた母が、その表を使って、赤は肉や魚介、卵、牛乳などで体の血や肉になる食品、緑は野菜や海草、果物などで体の調子を整える食品、黄は穀物やいも、油脂、砂糖などで体の働く力になるということを教えてくれました。単純に体に良いから食べなさいではなく、どのように体の働きに役立つのかをしっかり学べたので、食卓に並んだ物は好き嫌いなく食べていました。
オーディションに合格し、芸能界入りすると生活スタイルは一変してしまう。
高校生で芸能界入りして、歌手デビューしたのですが、マネージャーから痩せろと言われたのですよ。当時、洋服は普通サイズだったので自分では標準体型と思っていたのですが、周囲からはぽっちゃり体型と見られていたようなのです。芸能界の標準は一般人よりもかなり細かったからなんですが、とにかく食べる量を減らしなさいと。それまで私は、出された物は残さず食べなさいと教えられてきたのに、ご飯を半分残したりしていました。でも当時は、成長期だったため体重は減らなかったですね。バランスの良い食生活ではなかったですが、栄養三色運動で元気に育ててくれた母のおかげで倒れることもなく、元気に歌やドラマの仕事をしっかりとこなしていました。
外食時の食事は、旬の野菜や果実を用いて食材にこだわったヴィーガンや薬膳の料理を食べることが多いという。この日は、お気に入りのお店の日替わりランチメニュー2品から「筍(たけのこ)ご飯と鶏豆腐ハンバーグのプレート」(右)をチョイス。(取材協力:TWIGGY.cafe〈https://twiggy.co.jp/salon/〉)
年齢に合わせた生活スタイルを
1987年に俳優の渡辺徹さんと結婚。芸能界デビューからずっと事務所の寮生活だったため、料理はほとんどしたことがなかったという。
デビューして事務所の寮に入り、食事は寮母さんが用意してくれていたので、結婚するまで料理をすることはほぼありませんでした。でも、料理番組を担当したことで自然とレシピが増え、料理の腕も上達していきました。また、子どもが幼稚園から高校までお弁当だったので、毎日頑張って朝早くに起きて作っていました。そのときには、子どもの頃に母から学んだ栄養三色運動を自然と思い出し、栄養バランスを考えた献立にしていました。
自宅の食卓では、育ち盛りのお子さんとダイエットが必要なご主人の料理で苦労も経験した。
うちの主人の体が大きくなってきて、ダイエットを意識しなければいけないタイミングが、子どもの育ち盛りと重なっていたのです。おかずを大皿で出すと主人が好きな肉ばかりを食べてしまい、子どもが十分に食べられないので小分けにして出すようにしました。当然、育ち盛りの子どもの皿の量を多くしていたら、量の少ない主人がうらやましそうに子どもの皿を見ていたりしていましたね。主人の食事にまつわるエピソードを話したらきりがありません(笑)。
50代になり、JAの農業塾に通って畑仕事について学び、修了後にそこで知り合った仲間と畑を借りて野菜を栽培していました。そこで収穫した野菜を使って料理を作り、家族で食卓を囲みながら栽培中のエピソードや野菜に関するウンチクを話していました。野菜作りは10年以上続けていたのですが、舞台の仕事が忙しくて畑へ行く時間がなく、仲間に迷惑をかけてしまうので、私は今お休み中なんです。
子どもが独立して、65歳を過ぎた頃からは自分の健康を考えた生活スタイルになっている。
年齢とともに食べられる量は減ってきましたが、新陳代謝が悪いため、夜は20時以降食べないように気をつけています。だから、友達と食事に行くときは17時半集合にして、20時には食べ終えるようにしているんです。また、外食の際は、野菜を多く摂取できるメニューを選ぶようにしています。
最後に、榊󠄀原さんから読者へのアドバイスを伺った。
60歳になるくらいまでは、いろいろと無茶をしても体がつらいなとは思わなかったのですが、65歳を過ぎた頃から体への影響を顕著に感じるようになりました。そのため、いつまでも病院のお世話にならず、自分のやりたいことを楽しめる体を目指して、ベストな体調を維持する努力が大切だと思います。何事も努力を怠ったら結果は出ないので、自分の年齢に合った生活スタイルを見つけるようにしてください。






