医学 特集 子どもの感染症対策 流行の原因は飛沫・接触感染 「三大夏風邪」は常時要注意 夏に流行を繰り返すプール熱、手足口病、ヘルパンギーナはいずれも風邪の症状が出るので、子どもの「三大夏風邪」と呼ばれる。しかし最近は、夏以外の時季でも流行する状況になりつつある。例えばプール熱は、プールの衛生管理が徹底されている今は、冬季にもピークが現れる。ヘルパンギーナと手足口病はどちらもエンテロウイルスが病原で、プール熱と同様、保育園や幼稚園で濃厚接触による飛沫感染や、接触感染が主な原因で流行する。いつの時季でも要注意の感染症だ。
生物 特集 触覚の世界 触覚の再現で浮かび上がる 触感がつくる心的イメージ ソーシャルディスタンス、グータッチなど、新型コロナウイルスによって接触が制限された社会で、触覚はこれから私たちの生活にどのような意味を持ってくるのだろうか。触覚の再現技術の研究も進んでいる中、触覚が脳内で処理され実感として生み出されるメカニズムを解明していくと、実体験と触感は“心”を介して切り離せないものだということが分かってくる。
医学 忍び寄る吸血性昆虫 ダニ媒介感染症は重症化も! 野外での活動には要注意 室内にいるイエダニなどに刺されるとかゆみを伴う炎症を引き起こすが、重症には至らない。しかし、野外には感染症を引き起こすダニがいる。特にマダニは、10年ほど前に発見された重症熱性血小板減少症候群という重篤な感染症の原因となるウイルスを媒介する。森林の中の野生動物を宿主として生息していたのだが、近年の環境変化で野生動物と人間の距離が近くなった結果、生活圏内でも見られるようになった。西日本中心の発生地域は東に拡大し、症例は増加傾向にある。
社会 特集 「人間拡張」技術 VRで五感に影響を与えて能力を発揮しやすい環境に 視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚のいわゆる五感は、それぞれに独立しているのではなく、相互に影響し合いながら一つの感覚をつくりだしていることが分かってきた。こうして得られた「クロスモーダル知覚」を、バーチャル・リアリティ(VR)技術を使って解明、応用しようという研究が進んでいる。いろいろな感覚をクロスさせることで、能力が発揮しやすい環境をつくりだすことが可能になるという。さらに、心理的にもいい影響がもたらされることも分かってきた。
医学 特集 子どもの感染症対策 流行パターンが大きく変化! 常に心がけたい感染症対策 コロナ禍の徹底した予防対策のおかげで感染症は一時減少していたが、規制が解除されると同時に、集団免疫が低下した子どもの間で、さまざまな感染症がこれまでとは異なる流行パターンで戻ってきた。例えば、かつて秋に流行していたRSウイルス感染症は、2021年と2023年には春先から流行が始まり、初夏にピークを迎えた。多くの感染症が流行の季節性を失いつつあるため、どの時期でも感染には注意を払う必要がある。日ごろから基本的な感染症対策を心がけることが大切だ。
医学 特集 転ばぬ先の「足のケア」 爪は健康のバロメーター——「足の爪」トラブルは要注意 体の中で小さなパーツの爪だが、運動器としては重要な働きを担っているため、健康寿命に与える影響も大きい。その爪のトラブルで一番多いのが「巻き爪」で、歩行困難になるだけでなく、膝や腰の痛みの原因や、高齢者の場合は転倒や寝たきりのリスクを高めてしまうというのだ。しかも、巻き爪の原因は、正しい爪切りや保湿など、日常的な足のケアを怠っていることだと考えられている。そのため普段から爪のケアをしっかりすることが大切になってくる。
医学 特集 「難治性皮膚疾患」治療の転換点 早期治療がやはり基本の「単純ヘルペス」「帯状疱疹」 30歳時点で約半数の人が感染しているという「口唇ヘルペス」。繰り返し再発する「性器ヘルペス」。80歳までに3人に1人がかかるとされる「帯状疱疹」。いずれも知覚神経節に潜伏し、発症の機会をうかがっているヘルペスウイルスが原因だ。早期に治療を開始することが大切だが、なかなか決め手に欠けていた。しかし最近では効果的な新薬が開発され、発症・重症化を予防できるワクチンも登場している。
生物 特集 触覚の世界 触覚は視覚や聴覚に影響し「情動」を刺激する 触覚は他の感覚と異なり、自分の中に生まれたパーソナルな感覚として気持ちに作用するという。例えば美しい紅葉を見ても、きれいと感じる作用が自分の中で起きていると考えることもない。一方、ペットをなでると気分が落ち着き、見るだけでも癒やされるようになる。これは、触覚と視覚が刺激し合い、脳で感じるようになるからだ。このように、触覚には情動を刺激する要素があるのだという。
生物 特集 触覚の世界 〈巻頭インタビュー〉わずかな「違い」をも感知する 触覚の不思議な奥深さ 触覚は、自己防衛のために欠かせない知覚として進化の早い段階で生物が獲得した、五感の中でも原始的な感覚だ。わずかな「違い」をも感知できるなど、生物学的視点から見ると、とてもユニークな特徴を持つ。身体的には、触れたり触れられたりすることによって、気持ちが癒やされ、リラックスできたり、また、性差や文化的背景などにも影響されるなど、なかなか奥深い感覚なのである。
医学 特集 正しく怖がるコロナウイルス どこまでする必要がある? 公衆衛生と感染症予防 新型コロナウイルスによる感染は世界中に広がり、人類対ウイルスの「闘い」は長期戦の様相を呈している。感染拡大を抑制し、一刻も早く元通りの世界に戻るためには、社会全体で組織的に取り組む公衆衛生的対策と、一人ひとりが正しく理解し、適切な行動をとることが重要だ。今(4月16日現在)は、さまざまな感染予防対策がとられているが、大切なのは、それぞれが正しい対策を習慣づけることだという。